【W societyプレスリリース】女性を取り巻く心身的/社会的課題に関する実態調査レポートを公開

2022.10.14 PRESS RELEASE

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10月25日(火)~27日(木)は女性のカラダの今を知り、学びを深めるegg week

18歳から44歳までの1500名の女性に聞いた
「女性を取り巻く心身及び社会課題に関する実態調査2022」を実施

W society実行委員会は、女性のカラダの今を知り、学びを深める「egg week」[期間:10月25日(火)~27日(木)]に合わせて、女性を取り巻く「心身的課題」と「社会的課題」の現状を明らかにするため、女性自身の体調への向き合い方や産婦人科/婦人科への受診意向などをテーマに、1,500名の女性(18歳から44歳)を対象に調査を実施しました。本調査は、依然としてジェンダーギャップ指数が改善しない日本社会において、女性を取り巻く「心身的課題」と「社会的課題」の現状を把握する目的で、W societyが毎年この時期に実施し、啓発活動の一環として発表しています。

4月の不妊治療の保険適用開始や、子宮頸がん予防ワクチンの接種勧奨再開、さらに男性の育児休業に関する法改正などの社会背景の変化が多い2022年。調査結果からは、そんな社会背景の中で、前向きな変化が見られる部分もありましたが、カラダの不調との付き合い方については、依然として多くの女性が我慢をしている状況も浮き彫りとなりました。何かしらの不調を抱える女性は全体の8割以上にのぼり、さらに婦人科系の不調を抱える人はうち半数以上。にもかかわらず、クリニック受診に対する心理的・金銭的ハードルは依然と高いことが明らかに。一方で、出産後も仕事に復帰したいと考える女性は昨年よりも5%近く増加。着実に、女性が思い描くライフプランに変化が表れているともいえる結果となりました。

W societyでは、本調査の結果を受け、まずは自分自身について「知る」ことをはじめの一歩とし、“すべての女性が、納得して充実したライフスタイルを築ける社会”を目指して、2年目の活動を推進してまいります。

☑85%以上の女性が何かしらの不調を感じており、その中でも、婦人科系の不調を抱えている女性は48.6%にのぼる。婦人科系の不調としては「生理痛(30.6%)」、「PMS (月経前症候群)(25.6%)」など、生理に関する不調が上位に並ぶものの、「不調に対して対処していない」人は20.6%と、不調を我慢する傾向も見受けられる。
☑さらに、婦人科系の不調に対する対処方法としては「市販の薬・漢方・サプリメントを使う(36.9%)」「生活習慣を工夫する(食事・生活リズム・睡眠・入浴・照明の改善・工夫、休息)(33.1%)」「自分でマッサージを行う・運動を行う(28.0%)」「自分で記録をとる(20.4%)」が上位を占め、産婦人科/ 婦人科に受診せずに自己対処をしている人が多いということが明らかになった。

☑定期的に受診している女性は全体の25.6%。一方で妊娠経験のない女性の中で、「これまで受診したことがない人」は44.7%と、全体の半数近くに及ぶ。
☑定期的に受診しない理由は「お金がかかる(31.9%)」「それほど体調の不具合/問題とは思っていない(29.9%)」「面倒(20.2%)」「内診が嫌(18.7%)」と、昨年と大きく変わらない。一方で、産婦人科/ 婦人科を受診したい(してみたい)女性は77.4%。
☑産婦人科/婦人科を受診したことのある女性(998人)のうち、健康診断以外でこれまで受けたことのある婦人科系の検査は「子宮頚がん検査(細胞診)(35.5%)」「子宮頚がん検査(HPV DNA 検査)(16.9%)」と、昨今子宮頸がんの対策ニーズが高まっている傾向にあるといえる。

☑妊娠を望む女性(「機会があれば妊娠したい」「絶対に妊娠したい」と答えた層)は、全体の40.9%、「自身が妊娠できると思う年齢」の平均値は、37.3歳と、昨年同様高齢出産と言われる35歳を上回る結果に。
※「日本産科婦人科学会」では、35歳以上の初産を高齢出産と定義
☑働く女性に着目すると、妊娠を望む女性のうち、出産後も「仕事に復帰したい」人は88.7%と、昨年の84.1%よりも5ポイント近く高く、ここ1年で、子どもを育てながら働く理想を持つ女性が増えたことが伺える。

【医師の視点から】

テーマ①【自身の体調とその向き合い方について】
婦人科系の不調に対して、クリニックを受診せず自己対処している女性が多くみられます。全く対処していない人も5分の1程度いることに産婦人科医として危機感を感じます。大切なひとのため、そして自分のために、少しでも不調を感じたら、忙しくても専門医の診察をうけるようにしていただけたらと思います。

テーマ②【産婦人科/婦人科への受診と婦人科系検査について】
人によって描くライフプランはさまざまです。早い段階で自分の体を知り後悔のない選択をするためのお手伝いができたらと思っています。女性のからだに関することで先送りにしてよいことは何もありません。AMH検査やその他婦人科系の検査は、自分のからだを知る第一歩です。今日が人生で一番若い日です。未病改善や人生の選択肢を広げるために検査を受けることの重要性を知っていただけたらと思います。

テーマ③【妊娠と仕事について】
今はまだ妊娠を考えてない人・今はまだ結婚を考えていない人・今はまだパートナーがいない人も、年齢とともに、卵子の数が減り、その卵巣機能が衰えるのは医学的に変えられない現実ということは知っていただきたいです。仕事を大切にしながら、今後ご自分がどう生きていくのか、ぜひ、一緒に考えさせてください。
W society メディカルパートナー
丸田 英
まるたARTクリニック院長

【資料全文】こちらからダウンロードいただけます
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/86882

【調査概要】
調査元:W society実行委員会
調査手法:インターネット調査
調査対象者:日本在住の18 歳~44歳の女性計1,500 人
※妊娠経験あり/なし、年代(18歳~19歳、以降5歳刻みの 合計12 区分)で均等割付後、各セルの出現率に合わせてウェイトバック集計を実施
調査時期:2022年 9月

【備考】
・本リリースに記載されているデータをご活用いただく場合は、以下クレジットをご記載ください。
「女性を取り巻く心身及び社会課題に関する実態調査2022」(W society実行委員会 調べ)
・構成比は小数点以下第 2 位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも 100 とはなりません。

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